6.27

暑い日には暑い日の歌が
口をついて出るように出来ればいいのだが、
いっこうにそうはならず、
穏やかな日々の中で、記憶を頼りにしか
歌をめったに作れない。

ある尊敬するミュージシャンが、
歌詞は順番に出来て、
紙に書き留めるのは完成したあとだけと話してくれた。

自分の音楽は、せき止めた色々の断片を
これでいいと思えるまで繋ぎ直しながら
かたちになっているように思える。
善し悪しではない、
それはそれで揺らぐ事なく
いまもそんなふうに曲がかたちになりつつある。
それでも、まっすぐ進む速度を感じる音楽にあこがれがある。

W.H.オーデンの「中国からのソネット」という詩に、
"歌は、生まれなくなった。作らなければならなくなった"
という一節があり、その言葉のことをよく考える。

歌が道中おのずと生まれたらいいだろうとおもうが、
そうでなくても/そうなるまでにも
歌を作っていたいと思う。

毎日お酒ばかり飲みながら「恐れるな」と言い合えた
ある時期の仲間のことを思い出し、
そこに手がかりがあるような気がする。
その店はとうとう閉店してしまったみたいだった。

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